近年の豊かな食文化は、ご飯の食べ残しや供給の増加による残渣を増やしています。また、人の抗菌力の低下や新種の菌による食中毒が目立つようになってきました。
このような状況を改善するべく“日持ちが良く殺菌された安全なご飯”を炊きたいという想いから『連続蒸気炊飯システム Steam Rice Machine』は誕生しました。
過熱水蒸気を使用することで水をしっかりとお米に入れることが出来るため、世界初の無浸漬炊飯が可能となりました。洗米・浸漬時間である60~90分の時間を短縮でき、作業効率が向上します。
蒸気炊飯の炊き増え率(膨張率)は約2.3倍〜2.5倍と、釜炊飯の2.15倍に比べて高めに調整することができます。炊き増え率が増加する分、原料白米を削減することができます。
(1トンのご飯を炊飯する場合、約30Kg以上の削減になります。)
蒸気炊飯では、100℃以上の過熱水蒸気を熱源として炊飯することで、米のα化を促進させ、芽胞状態の土壌菌を殺菌しご飯の黄化を防止することができます。
また、低品位米が混入していてもベチャ飯になりにくいので、日持ちが良く再加熱してもご飯が硬くなりません。
蒸気炊飯では、米の温度を3分で100℃まで上昇させることができます。また、ステンレスネットの上で一定の厚みに形成された米層を順次加水しながら炊き上げますので、米粒がふっくらとして「内が軟らかく外が硬い」理想的なご飯ができます。
成形性にも優れ、おにぎりや寿司などにも適しています。
一般的なセントラルキッチンでは、ご飯を一旦1~2℃まで冷却してから配送先の各施設で80℃以上15分で再加熱します。
釜炊飯のご飯は、この工程で表面の水分が飛んでぱさぱさになり、結果食べにくくなってしまいます。
しかし弊社の蒸気炊飯システムは、お米同士の物理的衝突が少ないマイルドな条件で炊飯することによりご飯表面のパサパサになりやすい成分が少なくなるため、水分が飛びにくく炊きたての美味しさをキープします。
蒸気炊飯はご飯表面の吸水性をコントロールする事が可能で、工程内の最適なポイントで酢などを散布することにより、ムラのない均一な調味ができます。手作業での攪拌・切り返しは不要です。
また、蒸気で蒸すという性格上、赤飯・おこわ・穀類等にも最適です。
密閉に近い空間で熱源蒸気を噴射して炊飯する事から、エネルギー効率が極めて高く、従来のガス釜炊飯機に比べランニングコストは約半分でとても経済的です。
操作しやすい対話式タッチパネルを採用。どなたでも常に一定品質の炊飯をすることができます。また、省力化により自動ガス炊飯機に比べ約半分の作業人数で運転することができます。
コンパクトな箱型コンベア構造にすることで、ガス釜全自動炊飯機に比べ1/3~1/5の設置スペースで設置が可能です。
型式 | SRM3-450 | SRM3-600 | SRM3-900 | ||||
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炊飯能力(生米) | 450kg/h | 600kg/h | 900kg/h | ||||
消費電力 | 7.5kw | 8.5kw | 8.5kw | ||||
蒸気使用量 | 要求量 | 450kg/h | 550kg/h | 800kg/h | |||
想定使用量 | 400kg/h | 500kg/h | 750kg/h | ||||
ボイラー推奨値 | 750kg/h | 750kg/h | 1,000kg/h | ||||
上水使用量 | 2.5㎥/h | 3.0㎥/h | 4.0㎥/h | ||||
エアー使用量 | 50NL/min | 50NL/min | 50NL/min | ||||
必要排気 | 投入口 | 50㎥/min | 50㎥/min | 50㎥/min | |||
出口 | 35㎥/min | 35㎥/min | 35㎥/min | ||||
外形寸法 | 全長 | 5,850mm | 6,350mm | 8,100mm | |||
有効長 | 9,820mm | 11,470mm | 18,240mm | ||||
全幅 | 1,850mm | 2,050mm | 2,050mm | ||||
全高 | 3,000mm | 3,000mm | 3,000mm | ||||
搬送面高 | 860mm | 860mm | 860mm | ||||
機械重量 | 4,300kg | 5,100kg | 6,100kg | ||||
基準シャッター厚さ | 75mm | 75mm | 75mm |